こんにちは!
以前「お茶会の作法」の記事では、主にお茶会に出席する際の服装を中心についてお話しましたが、
今回はお茶室でのマナーや座り方、茶室に入ってする事を中心にお話します。
いざお茶会に招待されても、座り場所や具体的に何をしたらいいのかわかりませんよね?
今回は茶室に入った時のマナーや茶室に入ってする事を中心にご紹介していきます。
茶室に入って、まず何をするの?
茶室に入るとまずは、床の間を拝見しましょう。
床の間とは、掛物(掛け軸)、花入れ、お香合が飾ってある場所の事を指します。
床の間は茶室の中で、最も尊ばれる物です。
掛け軸も花入れもただ何となく飾ってあるわけではなく、きちんと意味があります。
茶室に入った時に「なぜこの軸を亭主が選んで掛けたのだろうか・・?」と亭主の気持ちをくみ取ってみてください。
掛け軸は亭主から客へのメッセージであり、茶会のテーマを表しています。
またお稽古では、先生がその季節に合わせた掛け軸、花入れを飾ってくれています。
お茶会だけではなく、普段のお稽古でもきちんと床の間を拝見する癖をつけておけば、実際のお茶会でも忘れずに拝見する事が出来ます。
また花入れ(床の間に飾る花を入れるための花器)に入れる花を茶花(ちゃばな)といいます。
千利休の教えに従い、その花が野辺で咲いていたような姿、すなわち自然のままの美しさと生命の尊さを大切に考えて入れます。
亭主は茶席の様子、花入の種類、季節感、ほかの道具との調和もよく考えて、用意しているのです。
茶室に入室したら、まずは床の間をじっくりと拝見し亭主の気持ちを読み取ってみましょう。
いざ、茶室に入室!
茶室に入る時にも、順番があります。
初心者が避けるべき順番がありますので、覚えておいてください。
まずは正客の人から入ります。
正客(しょうきゃく)とは主賓のことで、その席のお客様達の代表者です。
その為、唯一亭主との会話が許される別格のお客様になります。
お茶碗も一番いいお茶碗でお茶がいただけるし、ご亭主のお点前も一番良いい席から見られるし、濃茶も一番最初に口をつけられ、お道具を拝見するのも一番最初です。
正客は何でも一番に頂けるのです。
しかし! 正客には重要な役割があります。
その日の亭主の趣向を読み取り、この日のために用意したお道具の中でも「これは絶対聞いてほしい」と思っているお道具に着目できる眼力が必要となります。
膨大な知識と経験、そして正客として他のお客様への気配りも要求される非常にハードルが高い席なので、茶道経験が長い方や茶道の先生がこの席に座る事が多いです。
その為正客の立ち居振る舞いで、その茶席の雰囲気・流れが決まると言っても、過言ではありません。
始めてお茶席に参加する方、茶道経験が浅い方は、避けた方が良いでしょう。
次に次客が入ります。
正客に続いて2番目に入る重要な席です。
必要に応じて、正客をサポートしなければなりません。
知識と経験が豊富な人が座りますので、この席も初心者は遠慮しておきましょう。
最後に座るのが末客です。
末客はお詰め(おつめ)とも呼ばれます。
拝見のお道具を返したり、空いた菓子鉢を茶道口に返却しますので、やはり茶道の経験や技量・知識が問われます。
始めて出席する人は、末客も遠慮した方が良いでしょう。
以上の事を踏まえ、初めての方は正客・次客・末客を避けて座りましょう。
お茶とお菓子を頂くタイミングは?
いざお菓子が運ばれてきても、どのタイミングで食べたらいいかわかりませんよね?
だいだい、お点前をする人が茶筅通しをし始めると、亭主が「お菓子をどうぞ」と勧めてくれます。
そのタイミングで頂きましょう。
ですが!お菓子も普通に食べていい訳ではなく、となりの人に「お先に」と言ってから頂きます。
これも茶道のマナーですので、覚えておいて損はないかと思います。
次にお茶が運ばれてきます。
お茶が運ばれて来たら、この時も隣の人に「お先」と言ってから、亭主に「お点前頂戴致します」と言って軽く頭を下げ左手に茶碗を乗せて右手を添えます。
茶碗は運ばれてきた時は、絵柄が自分の正面に向いている事が多いです。
亭主は茶碗の正面をお客に出してくれますが、客は茶碗に化粧などの油分が付かないように正面を避ける為に2回茶碗を回してから飲みましょう。
また飲むときは三口半で飲み切るのが理想的です。
飲み終わったら、親指と人差し指で飲み口を拭き、懐紙でぬぐいます。
戻すときは先ほどとは反対に茶碗を回し、正面が亭主に来るように返します。
まとめ
今回は茶室でのマナーについてでした。いかがでしたでしょうか?
お菓子の頂き方や拝見の仕方等、まだお話していない事がありますので、次回の記事でお話します。
ですが、決して難しい事ではなく、避けるべき順番を避けて基本的な事を知っておけば、大丈夫です!
今回をきっかけにしてお茶会での作法・マナーを知っておけば、きっと色んな所で応用が出来ると思います。
続きは次回の記事でお話しますね。
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