皆さん、こんにちは!
今日は茶道で使われるお菓子にについて、お話します。
またお菓子の食べ方にもルールがありますので、併せてご説明しますね。
茶道で使われるお菓子はどんな種類があるの?
一言に「和菓子」といっても色んな種類がありますよね。
茶道で使われるお菓子はあまり日持ちがしない「主菓子」(おもがし)と落雁などの日持ちがする「干菓子」(ひがし)の2種類になります。
また正式には濃茶には主菓子、薄茶には干菓子ですが、あくまで基本であり現在では薄茶に主菓子と干菓子を組み合わせて出す場合が多いです。
そして茶道はお菓子でも季節を感じられる物を選んでいます。
例えば春には桜をイメージした物、夏は涼しげな水饅頭や羊羹、秋は紅葉を表した物など、目でも四季を感じれる工夫をしています。
これからの季節にぴったりな水羊羹
秋には紅葉だけでなく、柿を表したお菓子もあります
冬は雪うさぎのお菓子もあります。かわいいですね。
干菓子も色・形・種類が豊富で見ていてウキウキします
主菓子の種類と頂き方
主菓子には種類があります。
まずは「上生菓子」
これは代表的な和菓子で、一番格が高い和菓子を指します。
茶道の中で、最も頻繁に使われるお菓子で「練り切り・きんとん」があります。
そして「上生菓子」の対になるお菓子として「朝生菓子」があります。
私達が普段よく目にする大福・柏餅・桜餅・饅頭などが、これに当たります。
しかし「上生菓子」が2~3日持つのに対して、「朝生菓子」は字の通りその日の内に食べきらなくてはなりません。
主菓子は、正式には縁高という重箱のような正方形の塗りの器に、一人一本ずつ黒文字(菓子楊枝)が添えられて運び出されます。
お茶会では上座の正客から懐紙を取り出して、一つずつ菓子をとり、次の人に菓子器をまわします。
食べるタイミングは、亭主が「どうぞお召し上がりください。」と言ってくれるので、それまで待ちましょう!
※だいたい、お点前をする人が茶筅通しをし出すタイミングで行ってくれる事が多いです。
干菓子の種類
干菓子は水分を含んでいない日持ちがするお菓子です。
金平糖や煎餅などが、これに当たります。
上記の写真でも分かるように、果物や花など様々な形で、目でも楽しませてくれるお菓子です。
干菓子は、二種類を出すのが原則で、塗物の干菓子盆に人数分以上の数の菓子を盛り合わせます。
この際、整然と並べるよりも「一つつまみ食いをしても、ばれない」ような感じで、さり気なく盛り込むことがコツと言われています。
干菓子も正客から順番に回って行きますので、客は自分の番になったら、懐紙にそれぞれの種類を一つずつとっていただきます。
干菓子が出てくるのは、ほとんどお濃茶の時だけだと思います。
お茶と交互に飲んではダメなの?
ところで、皆さんの中には「お菓子とお茶、交互に食べたほうが美味しいから、そうしたい!」と思う方も多いと思います。
しかし! 茶道のマナーでそれはタブーです!!
何故なら、お菓子はあくまでも「お茶の引き立て役」です。
先ほども述べましたがお茶会やお稽古では、「どうぞお菓子をお召し上がり下さい」と勧められてから頂きます。
お菓子の甘みを残してから、抹茶を飲む事でより一層、抹茶が美味しく頂けるんです♪
私はこの時が一番至福の時間です(^^♪
茶道にとっての主役はあくまで「抹茶」であって、お菓子は前菜なんです。お菓子をメインで考えないようにしましょう!
まとめ
今回は茶道で使われるお菓子と頂き方について、お話しました。いかがでしたか?
和菓子にも種類があり、季節感をとても大事にしています。
以前、茶道具の記事で茶碗が季節感を大事にしている。と書きましたが、和菓子も同じです。
目で見て楽しみ、五感で季節の訪れ・おもてなしの心を感じる事が出来ます。
甘い和菓子を食べて、そのあとに抹茶を飲む。
とてもシンプルな事ですが、私にとっては一番心が安らぐ時間です。
皆さんには、そんな心が安らぐ時間はありますか?
都会で生きてると日々多すぎる色んな情報に流され、いつの間にか時間が過ぎてると思う事もありますが、一度立ち止まって、ゆっくりと時間・季節の流れを感じてみてください。
今まで気づかなかった自分の事や、本当に自分がやりたい事、行きたい場所など色んな事が見えてきて、自分自身の心に正直になれる気がします。
少なくとも私はそうです。皆さんはどうですか?
ポテトチップスやチョコレート、流行りのパンケーキのお店もいいですが、たまには職人さんが一つ一つ丁寧に丹精込めた和菓子を食べてみませんか?
そのあとにお茶を飲むと、「日本人でよかったな~」ときっと思うはずです!(笑)
少し心の中にもゆとりが生まれると思います。
私はこの時間を大切にしていきたいです。
日々忙しい日常を送っている皆さんに、少しでも心安らぐ時間が訪れる事を願っています。
コメント
コメント一覧 (10件)
小生の様なお茶の入門以前のものにはわかり易く参考になりました。
ありがとうございます.
少しの時間でも憩いを感じる場所の提供にお茶が良いと感じています。
今後とも宜しくお願いします。
山田様
こんにちは。
ブログ書くのは初めての経験だったので試行錯誤しましたが、山田様に「わかりやすい」と言って頂き大変嬉しく思います。
「少しの時間でも憩いを感じる場所の提供にお茶がいい」との山田様のお考え、私も同感です。
日本にいた頃、お稽古をしている時間が何よりの至福の時間・心安らぐ時間でした。
慌ただしく過ぎていく日常の中でゆっくりと季節に合ったお菓子を食べて、お茶を頂く。
この上ない幸せな時間でした。
今はその時間が無いのが残念なのですが、帰国した際にはもう一度、稽古を始めたいと考えています。
山田様のHPも拝見させて頂きました。
素晴らしいコンセプトのお店ですね!
何より「女性1人でも立ち寄れる」という所に惹かれました。
私も帰国した際にぜひ訪れてみたいです。
大変なお仕事と思いますので、ご無理だけはされませんようお体ご自愛ください。
今後共、よろしくお願い致します。
管理人 抹茶子
こんにちは。
わかりやすい内容ですね。
干菓子はお薄の時に頂くと記憶しておりましたが、流派によって異なるのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
ヒナコ様
こんにちは。初めまして
まずはお返事が遅くなってしまい、申し訳ございませんでした。
そしてお褒めの、お言葉ありがとうございます。
当サイトの管理人 抹茶子と申します。
一般的に干菓子は、お濃茶の時に頂く事が多いと思います。
その理由は、お濃茶がドロッとした口当たりなので、その口直しの為に頂くのが一般的ですね。
続き薄の場合は、その後にまた別のお菓子が出てきますね。
茶道には、たくさんの流派がありますので一概には言えませんが、私が習っている武者小路千家は申し上げた流れになると思います。
今後共、どうぞよろしくお願い申し上げます。
管理人 抹茶子
おもしろい
ありがとうございます。
わかりやすい内容でした!
聞きたいのですが、
濃茶に合わせる和菓子
薄茶に合わせる和菓子をそれぞれ教えてください!
早めにお返事くださると幸いです。
ご覧いただきありがとうございます。
今の季節ですと、薄茶・濃茶に合わせる和菓子は「柿」を使用したものなどが
季節感もあって、喜ばれるのではと思います。
(濃茶の場合ですと紅葉をかたどった干菓子なども良いかと思います。)
参考になれば幸いです。